知っておきたいミノキシジルの効果と副作用とは
最近ではコマーシャルなどでも「ミノキシジル」という成分の名前をよく見聞きするよう
になりました。
ミノキシジルは薄毛や抜け毛で悩んでいる方にとっては心強い味方となってくれる成分で
すが、実際にミノキシジルを使っていくのであれば、その効果と副作用についてもきちん
と理解しておきましょう。
今回は改めてミノキシジルの効果と副作用についてお話していきたいと思います。
・そもそもミノキシジルとは？
ミノキシジルは血管拡張作用のある成分で、もともとは高血圧患者の治療薬として使われ
ていました。
その副作用として多毛が認められたことから改めて発毛剤として開発が進められてAGA治
療薬として承認されました。
それが1988年のことです。
現在では「フィナステリド」「デュタステリド」と並び、代表的なAGA治療薬のひとつとな
っています。
・ミノキシジルで期待できる効果
ミノキシジルは毛細血管を広げ、血液の流れをスムーズにしてくれるのでそれによって細
胞にとって必要な酸素や栄養素がしっかりと行き渡るようになります。
また、髪の毛の成長を促す毛乳頭細胞に働きかけ、髪の毛を生成する毛母細胞の死滅を抑
制することで毛周期、いわゆるヘアサイクルにおける成長期を延長させる働きも持ってい
ます。
さらに、「インスリン様成長因子1（IGF-1）」「血管内皮細胞増殖因子（VEGF）」などの発
毛因子の産生を促したり、毛乳頭細胞そのものを増殖させたりすることによって、発毛効
果を発揮すると言われています。
・ミノキシジルの副作用
ミノキシジルには内服薬と外用薬があるのですが、それぞれで副作用の出方も違ってきま
す。
内服薬に関しては動悸や息切れなどの副作用が出やすいのに対して、外用薬は頭皮に直接
塗るのでかゆみといった頭皮トラブルなどが出やすい傾向にあります。
【初期脱毛】
初期脱毛というのは、治療の初期段階で見られる抜け毛の増のことを指します。
これは個人差はあるものの、基本的に多くの方に見られる副作用になります。
ヘアサイクルの関係でミノキシジルを使うようになってからだいたい2週間から8週間ほど
で起こる可能性のある副作用なのですが、ここでミノキシジルの使用をやめてしまうとミ
ノキシジルの効果を実感できないままになってしまいます。
よくある副作用ではあるものの、あまり気にする必要のない副作用でもあります。
【皮膚トラブル】
皮膚トラブルはミノキシジルを外用薬として使った場合に多い副作用です。
頭皮が赤くなったり、かゆくなったり、炎症を起こしたりといった症状が出ることもあります。
「肌に合わないのでは……」と思ったら、一旦使用を中止して、お医者さんに相談して、
使い続けていいのか判断を仰ぎましょう。
【動悸や息切れ】
動悸や息切れは内服薬としてミノキシジルを使った場合の副作用になります。
もともとミノキシジルは降圧剤なので、血圧が不安定な方や心臓疾患がある方などは必ず
お医者さんに相談の上で服用を判断してください。
【頭痛やめまい】
ミノキシジルには血管拡張作用がありますので、毛細血管が拡張することによって頭痛が
起こる可能性もあります。
また、血管の拡張によって血圧が低下し、めまいなどの症状が出ることもあります。
ミノキシジルを使うようになってから頭痛やめまいの症状を感じるようになった場合には
、すぐにお医者さんへ相談しましょう。
【多毛症】
ミノキシジルを服用した場合、髪だけではなく、全身の体毛にも影響が出ることもありま
す。
それだけミノキシジルが効果を発揮しているということでもあるのですが、もし髪以外の
体毛の変化が気になる場合にはお医者さんに相談することをおすすめします。
【肝機能障害】
ミノキシジルの内服薬は、基本的に肝臓で代謝される薬になります。
そのため、どうしても肝臓に負担がかかってしまいます。
副作用として起こる可能性はかなり低いのですが、重篤化すると肝不全を引き起こすこと
もあります。
肝臓の不調はもともとわかりにくいので、ミノキシジルの服用にあたっては定期的な検査
を受けるようにしましょう。
【心疾患】
ミノキシジルの副作用としては狭心症や心筋梗塞、心不全などの心疾患も少ないながら報
告されています。
不安な方は検査を受けた上でお医者さんに相談してください。
【むくみ】
ミノキシジルの副作用としてはむくみも挙げられます。
多くの場合、一過性でしばらくすれば改善するのですが、心機能の低下に伴うむくみの場
合には危険性が増します。
「おかしいな」と思ったらすぐにお医者さんに相談しましょう。
・ミノキシジルの効果と副作用を知った上で後悔のない選択を
繰り返しになりますが、ミノキシジルの利用を検討しているのであればミノキシジルの効
果と副作用をきちんと理解した上で判断していきましょう。
自分の体のことだからこそ必要に応じてお医者さんにも相談してください。
